2016年4月1日により電力が自由化になりました。従来の制度ですと、今までその地域の電力会社から電気の供給を受けていました。関東地方であれば、東京電力ですし、大阪などの関西地区では関西電力と言った具合です。ところが、電力自由化ということになると、消費者が自由に自分の好みの会社から電力の供給を受ける事が可能になったということです。したがって、従来の電力会社は、競争が激しくなってくるので、大名商売のようなことができなくなるわけです。昔NTTが民営化する前に電電公社という時に、電話事業はほぼ独占していましたが、こちらも民営化ということになって、様々な会社が参入して、料金は一気に下がり、サービスは向上しました。このように電力についても、同じことがこれから起きる可能性が高いということがいえます。

太陽光発電の今後のメリット

一方で東日本大震災の際に、一気に電力不足という自体が起きたこともあって、太陽光発電が注目されました。また、太陽光発電は電力を貯めることができるので、その電力を電力会社に買い取ってもラウことが可能であるということもあり、一気にブームになった感があります。特に太陽光発電のメリットとして、収益性があるということも人気に拍車がかかりました。

ところが、電力の自由化ということになって、売電の状況はどのようになっているのかと言うと、2011年以上売電価格は下落傾向にあります。具体的には

  • 2011年:42円/kWh
  • 2012年:42円/kWh
  • 2013年:38円/kWh
  • 2014年:37円/kWh
  • 2015年:33〜35円/kWh
  • 2016年:31〜33円/kWh

という推移です。
したがって、収益性は従来に比べて下がってきています。ただ、太陽光発電の場合は、国からの補助がありますし、太陽光パネルの設置費用も2011年から比べれば、ますます安くなっています。また、売電の買い取りについては、買取価格が決まった場合には、10年間価格は固定化されますので、仮に2016年に31円で買い取り契約をした場合に、その金額が10年間続くことになります。つまり、2017年に28円と下落した場合に、既に31円で買い取り契約が締結されていれば、28年に下がるということはないということです。

光熱費は削減される

また、太陽光発電のメリットについては、収益性の他に電力を自家発電しているわけですから、その分の光熱費は削減されますので、電力の自由化ということにされるということはありません。

このように買電に関しては価格が下落傾向ですが、自分たちで使うという点ではまだまだ太陽光発電は有効な手段ということがいえます。